心不全患者のリハビリでは、検査値を暗記するだけでなく、患者さんの循環動態と運動時反応を結びつけて考える必要があります。本記事では「心不全の低心拍出とは?血圧・脈圧・末梢冷感・尿量から評価する方法」を、臨床で使える順序に整理します。
この記事でわかること
- 心不全の病態を示す主要所見の意味
- カルテ情報と身体所見をつなげる視点
- リハビリ中の負荷設定とリスク管理への活かし方
心不全基礎編①では、 EFと心拡大 について整理しました。 基礎編②では、
うっ血
について、 「心臓の手前側に血液がたまり、圧が高くなる状態」 として考えました。
では、もう一つの問題です。
心不全では、 心臓から前へ十分な血液を送り出せなくなる ことがあります。
カルテを見ると、
低心拍出
低灌流 末梢循環不良 などと書かれていることがあります。 患者さんを見ると、 血圧が低い。 脈圧が狭い。 手足が冷たい。 尿量が少ない。 妙にだるそう。 少し動いただけで心拍数が大きく上がる。 こうした所見が、 「前に血液を送れていないかもしれない」 という一つの病態につながってきます。 今回は心不全基礎編③として、
低心拍出とは何か
組織低灌流とは何か 血圧、脈圧、末梢冷感、尿量をどうつなげて考えるのか を、できるだけ基本から整理してみます。
そもそも「心拍出量」とは何でしょうか?
まず、
心拍出量:Cardiac Output(CO) からです。 心拍出量とは、 心臓が1分間に送り出す血液量 です。 基本的には、 CO=HR×SV で表されます。 HRは、 Heart Rate:心拍数 SVは、 Stroke Volume:一回拍出量 です。 例えば、 心拍数70回/分 一回拍出量70mL
なら、
70×70=4900mL。
つまり、
1分間に約4.9L
の血液を送り出していることになります。
なぜ心拍出量が必要なのでしょうか?
身体の組織は、 血液によって、 酸素 栄養 を受け取っています。 脳も、 腎臓も、 骨格筋も、 心臓自身も同じです。 そのため、 心臓が十分な血液を送り出せなくなると、 各臓器への血流も不足します。 これが、
低心拍出
です。 そして実際に、 臓器や組織への血流が足りなくなっている状態を、 組織低灌流 と呼びます。 つまり、
低心拍出
心臓から送り出す血液量が不足している ↓ 組織低灌流 その結果として、身体の組織へ十分な血流が届いていない という関係です。
低心拍出になると、身体では何が起きる?
ここを臓器ごとに考えると分かりやすくなります。 例えば、 骨格筋 血流が不足する ↓ 酸素供給が不足する ↓ 疲れやすい
運動が続かない
強い倦怠感 につながることがあります。 腎臓 腎臓へ流れる血液が不足する ↓ 尿量が減る 腎機能が悪化する ことがあります。 脳 脳への血流が不足する ↓ ぼーっとする 傾眠傾向 意識状態が悪くなる ことがあります。 末梢
手足への血流が減る ↓ 四肢冷感 皮膚色不良 などがみられることがあります。
2025年改訂版心不全診療ガイドラインでも、低心拍出・組織低灌流に関連する所見として、
脈圧狭小 四肢冷感 傾眠傾向 乏尿・腎機能悪化 などが挙げられています。
なぜ手足が冷たくなるのでしょうか?
心拍出量が低下したとき、 身体は何もしないわけではありません。 限られた血液を、 できるだけ重要な臓器へ送ろうとします。 脳や心臓への血流を保つために、 末梢の血管を収縮させます。 すると、 手足へ流れる血液が減ります。
その結果、 四肢が冷たくなる ことがあります。 だから、 心不全患者さんの手足に触れて、 「かなり冷たいな」 という所見は、 意外と重要です。 もちろん、 室温 末梢動脈疾患 自律神経 高齢 などによっても四肢温は変わります。 したがって、 手足が冷たい=低心拍出
と単独で決めるものではありません。 ただ、 低血圧 脈圧狭小 乏尿 倦怠感 などと一緒に出ていれば、 意味は大きくなります。
なぜ尿量が減るのでしょうか?
尿量も重要です。 腎臓は、 非常に多くの血流を必要とする臓器です。 心拍出量が低下して腎血流が減れば、 尿量が低下することがあります。 さらに身体は、 「循環する血液が足りない」 と判断すると、
水分やNaを体内に保持する方向に働きます。 その結果、 さらに体液をため込みやすくなることがあります。 ここが心不全のやや難しいところです。 前に十分送れない ↓ 腎血流が低下する ↓
水分を保持する ↓ 体液が増える ↓
うっ血が悪化する
という流れが起こることがあります。 つまり、 前回扱ったうっ血と、 今回の低心拍出 は別の問題ですが、 お互いに影響し合います。
「血圧が低い=低心拍出」なのでしょうか?
ここはかなり重要です。 例えば、 BP 88/60 mmHg を見ると、 「低心拍出なのでは?」 と考えたくなります。 もちろん、その可能性はあります。 しかし、 低血圧=低心拍出
ではありません。
血圧は大まかに、 心拍出量 だけでなく、 末梢血管抵抗 にも影響されます。 例えば血管が強く拡張していれば、 心拍出量がある程度保たれていても、 血圧は低くなることがあります。 反対に、 心拍出量が低下していても、 身体が末梢血管を強く収縮させれば、 血圧をある程度維持できる場合があります。
つまり、 血圧が保たれている=全身への血流も十分 とは限りません。 2025年ガイドラインでも、低血圧であっても組織灌流が保たれている場合がある一方、経過中に低灌流が出現する可能性があるため、組織灌流の評価が重要とされています。
では何を見るのでしょうか?
だから、
低心拍出・低灌流を考えるときには、
血圧だけではなく、 血圧 +脈圧 +四肢温 +尿量 +意識状態 +腎機能 +倦怠感
などを重ねます。 ここでも、 このシリーズ共通の、 「一つの数字を答えにしない」 という考え方になります。 「脈圧」がここでつながります 心不全リハシリーズ第1回で扱った、 脈圧:Pulse Pressure(PP)
を思い出してみます。 脈圧は、 PP=SBP-DBP です。 例えば、
120/70 mmHg
なら、 PPは50mmHgです。 一方、
90/70 mmHg
なら、 PPは20mmHgです。 脈圧は、 一回拍出量の影響を受けます。 そのため、 一回拍出量が十分確保できていない患者では、 脈圧が狭くなる ことがあります。
2025年ガイドラインでも、
脈圧狭小 は低心拍出・組織低灌流を疑う特徴的な所見の一つとして挙げられています。 ただし「脈圧=一回拍出量」ではありません ここも大切です。 脈圧は、 一回拍出量だけで決まるわけではありません。 動脈硬化 血管の硬さ
末梢血管抵抗 年齢 などの影響も受けます。 ですから、 PP 20mmHgだから低心拍出 とも、 PP 40mmHg以上だから大丈夫 とも言えません。 脈圧は、
低心拍出を考えるための、
一つのヒント です。 「収縮期血圧だけ」を見ると気づきにくいことがあります 例えば、 安静時、 BP 110/70 mmHg だった患者が、 立位で、 BP 108/84 mmHg になったとします。 SBPだけを見ると、
110→108mmHg。
ほとんど変わっていません。 しかし脈圧は、
40→24mmHg
まで狭くなっています。 さらに、 HR 70→95 四肢冷感 強い倦怠感 Borg上昇 が加わっていたらどうでしょうか。 この場合、
単に、 「収縮期血圧は108あるから問題ない」 と考えるより、 「立位という負荷に対して、十分な循環を確保する余裕が小さいのではないか」 と考える材料になります。 「EFが低い=低心拍出」でもありません 基礎編①とのつながりです。 例えば、
EF 25%。 数字だけを見ると、 かなり低いEFです。 しかし、 安静時症状なし。 BP安定。 四肢温かい。 尿量良好。
腎機能安定。 歩行時の血圧反応も良好。 という患者はいます。 つまり、 EFが低くても、現在必要な心拍出量をある程度確保できている 患者はいます。 逆に、 EFがそれほど低くなくても、
弁膜症
右心不全
不整脈 頻脈 拡張障害 などによって、 十分な心拍出を確保できない場合があります。 だから、 EFを見ること と、 現在きちんと血液を送れているかを見ること は別です。
低心拍出は「運動したとき」に見えやすくなることがあります
リハビリ職にとって特に重要なのがここです。
安静時には、 身体が必要とする血流量はそれほど多くありません。 そのため、 安静時には、 HR 70 BP 105/65 mmHg SpO₂ 97% 息切れなし
と、 比較的落ち着いている患者もいます。 しかし立位や歩行を始めると、 骨格筋はより多くの血流を必要とします。 正常であれば、 心拍数と一回拍出量を増加させて、 心拍出量を増やします。 ところが、
心臓に十分な予備能がなければ、 必要なだけ心拍出量を増加できません。 すると、 少しの運動でHRが大きく上がる 血圧が上がらない、あるいは低下する 脈圧が狭くなる 急に疲れる Borgが上昇する
呼吸数が大きく増える 休んでもなかなか戻らない といった反応がみられることがあります。 これは、 安静時には見えなかった、 「循環の余裕の少なさ」 が、運動によって表面化した可能性があります。
なぜ心拍数だけ上がるのでしょうか?
心拍出量は、 CO=HR×SV でした。 もし運動時にSVを十分増やせなければ、 身体はHRを上げることで、 心拍出量を維持しようとします。 そのため、 わずかな運動なのに、 心拍数がかなり上昇することがあります。 もちろん、 HRが上がっただけで、 「一回拍出量が低い」 とは断定できません。 疼痛 不安 発熱
貧血 脱水 感染 などでもHRは上昇します。 だからこそ、 HRだけを見るのではなく、血圧、脈圧、症状、四肢温、回復性などを合わせる 必要があります。 SpO₂が正常でも低灌流は起こり得ます
これも、既存の心不全リハシリーズ第1回につながります。 SpO₂は、 血液中のヘモグロビンが、 どの程度酸素化されているかを見る指標です。 しかし、 組織へ酸素を届けるには、 その血液そのものを、 身体へ送らなければなりません。
組織への酸素供給量は大まかに、 DO₂=CO×CaO₂ で考えられます。 つまり、 SpO₂ 98%でも、 心拍出量が十分でなければ、 組織への酸素供給が不足することがあります。 だから、
SpO₂正常=循環も大丈夫
ではありません。
ここで「warm」と「cold」という考え方 前回は、
うっ血について、
wet / dry という考え方があることにはあえて踏み込みませんでした。 今回、 低灌流まで理解したところで、 ようやく両方を組み合わせることができます。 心不全では、
うっ血があるか
と、 末梢灌流が保たれているか を組み合わせて病態を整理する考え方があります。 Nohria-Stevenson分類です。 簡単に言えば、 wet
うっ血あり
dry 明らかなうっ血なし warm 末梢灌流が比較的保たれている cold 低灌流が疑われる です。
4つに分けるとどうなる?
組み合わせると、 warm & dry
うっ血なし。
灌流も保たれている。 比較的安定した状態です。 warm & wet
うっ血はある。
しかし、 末梢灌流は比較的保たれている。 心不全増悪でよくみられるタイプです。 cold & dry 明らかなうっ血は乏しい。 しかし、 低灌流が疑われる。 という状態です。 cold & wet
うっ血があり、
さらに低灌流もある。 という状態です。 特に注意が必要な病態です。 Nohriaらの研究では、心不全入院患者452例を身体所見からこの4群に分類し、うっ血と低灌流の両方を伴う群などで予後不良との関連が示されました。
ただし、 これはPTが患者を見て、 「cold & wetだからこの運動メニュー」 と決めるための分類ではありません。 現在の患者に、
うっ血と低灌流のどちらが存在していそうか
を整理するための見取り図として考えると分かりやすいと思います。 架空症例で考えてみます
78歳男性。
HFrEF。 LVEF 30%。 心不全増悪で入院しました。 利尿治療によって、 浮腫軽減。 呼吸苦改善。
胸部X線上も肺うっ血は改善。
つまり、 基礎編②で扱った、
うっ血はかなり改善してきています。
安静時は、 HR 78 BP 96/70 mmHg SpO₂ 97% です。 一見、 「呼吸もよくなったし、そろそろ歩行を増やせそう」 にも見えます。 しかし、 PPは、
26mmHg。
手足が冷たい。 尿量も前日より少ない。 患者さんは、 「なんか今日はすごくだるい」 と言っています。 さらに立位になると、 HR 78→102 BP 92/72 mmHg PP 20mmHg Borg 6→11 となりました。 SpO₂は97%のままです。 この患者で、 「SpO₂は正常だから歩きましょう」 とは考えにくいでしょう。 むしろ、
うっ血は改善していても、
前へ十分な血液を送り出す余裕が小さい可能性 を考えます。 そして、 歩行距離を伸ばす前に、 状態を医師・看護師と共有し、 体液量 腎機能 薬剤 循環動態 などを確認したくなります。 逆に、血圧が低くても安定している患者はいます 例えば、 慢性HFrEF。 普段から、 BP 90/60 mmHg前後。 しかし、
四肢温かい。 尿量良好。 腎機能安定。 意識清明。 倦怠感なし。 立位・歩行でも、 血圧に大きな変化なし。 Borgも低い。
休息後の回復も良好。 という患者ならどうでしょうか。 この患者に、 「SBP 90だから低心拍出で危険」 とは単純には言えません。 重要なのは、 その血圧で実際に組織灌流が保たれているのか です。
だから、
低心拍出・低灌流を見るときには、
単独の血圧値ではなく、 その患者自身の普段の値と、現在の症状・身体所見・推移 を見る必要があります。 逆に「血圧正常だから安心」でもありません 例えば、 BP 110/90 mmHg。 SBPは110あります。 しかし、
PPは20mmHg。 四肢冷感あり。 尿量低下。 傾眠傾向。 こうした所見があれば、 「血圧110あるから大丈夫」
ではありません。
身体が末梢血管を収縮させて、 なんとか血圧を維持している可能性も考えます。 つまり、 血圧の数字そのものより、全身へ血液が届いているかを見る ことが重要です。
どこまでいくと「ショック」なのでしょうか?
低心拍出・低灌流がさらに進むと、
心原性ショック につながることがあります。 心原性ショックでは、 心臓から十分な血液を送り出せず、 重要臓器への灌流を維持できなくなります。 低血圧に加え、 冷汗を伴う四肢冷感 皮膚色不良
乏尿 意識状態変化 腎機能・肝機能悪化 乳酸上昇 などが問題になります。 これは当然、
リハビリ負荷をどうするか
という段階ではありません。 急速に悪化する可能性があるため、 医療チームによる迅速な対応が必要な状態です。 つまり、
低心拍出という言葉の延長線上には、
生命維持そのものに関わる循環不全 があります。 だからこそ、 末梢冷感や乏尿、意識状態といった一見地味な所見にも意味があります。
リハビリ職なら、低灌流はどこを見る?
実際の臨床では、
まず、
①血圧
普段と比べて低くないか。 姿勢変化や運動でどう変わるか。
②脈圧
狭くなっていないか。 安静時からどうか。
運動や立位でどう変化するか。
③四肢温・皮膚
手足が冷たくないか。 冷汗はないか。 皮膚色はどうか。
④尿量・腎機能
尿量は保たれているか。 Cr、eGFR、BUNなどはどう推移しているか。
⑤意識・全身状態
ぼーっとしていないか。 傾眠傾向はないか。 強い倦怠感はないか。
⑥そして運動時反応
HR BP 脈圧 Borg 呼吸数 症状 が、 座位 ↓ 立位 ↓ 歩行 でどう変化するか。 そして、 休んだら戻るのか まで見ます。
基礎編①〜③をつなげると ここまでで、 心不全患者を見る3つの軸ができました。 基礎編① EF・心拡大
→ 心臓そのものはどうなっている?
基礎編②
うっ血
→ 心臓の手前側に血液がたまっていない?
基礎編③
低心拍出・組織低灌流
→ 心臓から前へ十分な血液を送れている?
です。 例えば、 EF 30% という情報だけでは、 今日の患者の状態は分かりません。 EF30%でも、 dry & warm の患者もいます。 一方、 EF30%で、 wet & cold の患者もいます。 逆に、 EF60%のHFpEFでも、 wetになっている患者はいます。 つまり、
EF と、
うっ血
と、 灌流 は、 関連していますが、 同じ情報ではありません。 この3つを分けて考えると、 心不全患者がかなり立体的に見えてきます。
まとめ:低心拍出は「血圧が低いか」ではなく「前に届いているか」を見る
低心拍出とは、
心臓から身体へ送り出す血液量が十分ではない状態 です。 そして、 その結果として、 臓器や組織への血流が不足することを、 組織低灌流 と呼びます。 低灌流では、 脈圧狭小 四肢冷感 乏尿・腎機能悪化 強い倦怠感 傾眠傾向 などがみられることがあります。 しかし、 血圧が低い=低心拍出
ではありません。
反対に、 血圧が正常=灌流良好 とも限りません。 だから、 血圧だけを見ない。 脈圧だけを見ない。 四肢冷感だけを見ない。 尿量だけを見ない。 これらを重ねて、 「前へ十分な血液が届いているか」 を考えます。 そしてリハビリ職にとって特に重要なのは、
運動したときにどうなるか
です。 安静時には保たれていても、 立位や歩行で、 HRが大きく上昇する。 血圧が上がらない。 脈圧が狭くなる。 Borgが急上昇する。 休んでも戻らない。 という反応があれば、 循環予備能が小さい可能性 を考えます。 心不全基礎編①では、 心臓そのものを見る。
②では、
手前にたまっていないかを見る。
③では、
前へ送れているかを見る。 この3つがつながると、 EF、肺うっ血、浮腫、血圧、脈圧、尿量、末梢冷感といった情報が、 バラバラの所見ではなく、 「この心臓が、今どのように血液を扱えているのか」 という一つの病態として見えてくるのではないでしょうか。
参考文献
日本循環器学会/日本心不全学会.2025年改訂版 心不全診療ガイドライン.
急性非代償性心不全における低心拍出・組織低灌流の評価、脈圧狭小、四肢冷感、傾眠、乏尿・腎機能悪化、心原性ショックなどについて参照しました。
Nohria A, Tsang SW, Fang JC, et al. Clinical assessment identifies hemodynamic profiles that predict outcomes in patients admitted with heart failure. J Am Coll Cardiol. 2003;41:1797-1804. PMID: 12767667.
うっ血と末梢灌流の臨床所見から、warm/dry、warm/wet、cold/dry、cold/wetに分類するNohria-Stevenson分類について参照しました。
注意点
本記事は、リハビリ職が低心拍出・組織低灌流という病態を理解するための基礎知識を整理したものであり、PTが独自に低心拍出症候群や心原性ショックを診断することを目的としたものではありません。
血圧、脈圧、末梢冷感、尿量などはいずれも単独で心拍出量を測定しているわけではありません。
特に、
新たな低血圧
四肢冷感・冷汗
尿量低下
意識状態変化
急激な全身状態悪化
などがみられる場合には、積極的な運動負荷を進めるのではなく、速やかに医師・看護師などと状態を共有する必要があります。
また、Nohria-Stevenson分類は心不全の血行動態を身体所見から整理するための臨床的分類であり、リハビリテーションの運動実施・中止を直接決めるアルゴリズムではありません。
実際の臨床では、症状、身体所見、血圧、尿量、検査値、心エコー、治療経過などを総合して判断する必要があります。
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ぴっちPT×AI|パパ理学療法士の「臨床やAI自動化の困り…
【臨床10年超|認定理学療法士|修士】
「明日から迷わない臨床」をテーマに脳卒中・整形・難病・考え方を発信
AI自動化やホームラボは、試行錯誤しながら解決した過程ごと記録
Kindle・医療小説・その他サイト制作や子育ても
急性期病院で働きながら、楽しく生きるパパ理学療法士です
免責事項:本記事は理学療法士など医療従事者の学習を目的とした一般的な情報です。個別患者の診断・治療・運動療法の可否を決定するものではありません。実際の臨床では、主治医の指示、施設基準、最新の診療ガイドライン、患者ごとの症状・検査所見を優先してください。
元記事をWordPress向けに再構成・加筆しています。元note記事:【心不全基礎③】 「低心拍出」って何?――血圧・脈圧・末梢冷感・尿量から「前に送れているか」を考える


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