この記事では、ChatGPT・Gemini・Claudeをどう使い分けているかを、実体験ベースでまとめています。
AIを仕事や資料作成に活かしたい、どのAIをどう使えばいいか迷っている、医療職・教育職として発信したい
そんな方の参考になれば嬉しいです。
はじめに:クラウドの奥で眠り続けていたもの
理学療法士として10年超になった私には、捨てられないものがありました。
後輩のために目をこすりながら夜なべして作った、勉強会のスライドや資料たちです。
熱量だけは確かにありました。でも今見返すと、難しい研究データが羅列されているだけで、「伝わっているかどうか」は正直怪しい。
「もっと分かりやすく届けられたはずなのに」
そんな後悔を抱えていた私が、AIと出会ったのは、全く別の悩みがきっかけでした。
1. きっかけは「ヨーダ」だった
妻が退職し、一馬力になったタイミングで、家計の不安が一気に膨らみました。
FPに相談しようと何人か会ってみたものの、どこかポジショントークに聞こえてしまったり、そもそも自分が収入や資産をうまく開示できなかったりで、「本当に我が家に合ったアドバイス」にはなかなか辿り着けませんでした。
そんな中、試しにスマホのGeminiに相談してみたところ、驚くほど具体的なライフプランに沿ったキャッシュフロー表ができあがりました。
面白くなってきた私は、日々の悩みをGeminiに「スター・ウォーズのヨーダ口調で答えてほしい」とお願いしながら相談するようになりました。
「焦りは禁物じゃ。まず、書いてみることじゃ」
半信半疑でしたが、ヨーダに言われるまま、昔の資料から骨格になりそうなメモを一つ入力してみました。すると、かなり読みやすい記事の構成が出てきたのです。
これは、過去の資料から、届けたかったものを届けられるのではないか。
そう気づいた瞬間から、どんどん記事を作っていきました。
2. 熱中した先に、各AIの「壁」にぶつかった
勢いよく記事を量産し始めた私は、やがてそれぞれのAIの得手不得手にぶつかることになります。
最初に使っていたClaudeは、返ってくる言葉がシャープすぎて、「できていない自分を責められている気がする」と感じてしまい、しばらく遠ざかりました。
Geminiは文章の随所に不自然な「*」が入り込み、推敲を重ねるうちに肝心のエピソードがごっそり省略されることが続きました。整ってはいる。でも「あれ、私が一番伝えたかったことはどこに行った?」という感覚。
ChatGPTに切り替えると、今度は短文の連続でまるでケータイ小説のよう。テンポは出るのですが、臨床の文脈を丁寧に積み上げていく記事には合わない。
GeminiもChatGPTも、有料版の無料トライアルに思い切って申し込んで使ってみたのに、なかなかうまくいかず、正直かなり悩みました。
そこで、ダメ元でClaudeに戻ってみました。すると気づいたことがあります。質問を具体的にすればするほど、アウトプットの質が格段に上がるのです。最初に怖いと感じたのは、曖昧な問いに対して曖昧さを許さない答えが返ってきたからだったのかもしれません。
3. たどり着いた「3役3者」の使い分け
試行錯誤の末、今は3つのAIをそれぞれの得意領域に絞って使い分けています。
Gemini:見出し画像の生成など、ビジュアル面
ChatGPT:構成相談・骨格作りの壁打ち相手
Claude:文章の校正・ブラッシュアップ・仕上げ
会話や相談はGemini・ChatGPT、文章として形にする作業はClaudeへ、と明確に役割を分けたことで、ようやく流れが安定してきました。できあがった文章を別のAIで検証し合う循環も作っています。
4. 「知識の押し売り」にならないための最初の一手
AI作業を始める前に、まず私がやること。それは、自分の「眼鏡(フィルター)」をAIに渡すことです。
「上から目線で知識を授けるような書き方は嫌だ」
「タイトルに惹かれて来てくれた人を、いきなり論文の数字でゲンナリさせたくない」
11年目という立場になると、つい「教えよう」としてしまいがちです。でも私が書きたいのは、失敗し続けてきたかつての私のような若手に、「私もこんな失敗をして、こう工夫したよ」と隣で肩を叩くような記事。
この「スタンス」をAIに最初に共有することが、私らしい文章への第一歩になります。
5. AIとの「議論」で、話の核を研ぎ澄ます
次に、当時の資料をAIに読み込ませて、構成を練ってもらいます。
AIは優秀ですが、時に効率を優先して、私が実際に経験した「一番大切なエピソード」を削ろうとすることがあります。そんな時、私は遠慮なく言います。
「そこは私の話の核だから、絶対に省略しないで」
AIが整理してくれた論理的な構成に、私が譲れない「想い」を戻していく。この対話を繰り返すと不思議なことが起きます。一人で唸って書くよりも、ずっと納得感があり、それでいて客観的に読みやすい構成が出来上がっていくのです。
6. 最後の校正は、必ず自分の手で
AIが整えてくれた文章の仕上げは、必ず自分の手で行います。
「この専門用語は、あの時の私ならこう言い換えてほしかったはず」
「この言い回し、ちょっと私らしくないな」
細かな用語の修正やリズムの調整。この「最後の一滴」を注ぐことで、AIとの共創プロジェクトは本当の意味で「私の記事」になります。
おわりに:情熱を「伝わる形」にアップデートする
かつて夜なべして作った資料には、確かに熱量がありました。ただ、届け方が少しだけ不器用だっただけ。
今の私には、役割の異なる3人のAIパートナーがいます。
古いハードディスクの奥で眠っていた知識を、AIと一緒に「今、悩んでいる誰か」に届く言葉へと磨き上げる。それは、過去の自分を救いに行くような、とても素敵な作業です。
「伝えたいことはあるのに、うまく形にならない」と悩んでいるなら。
AIに丸投げするのではなく、あなたの「核」をぶつけてみてください。きっと一人では辿り着けなかった場所に、あなたらしい言葉が届くはずです。
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