【新人向け】歩行やバランス練習の前に考えてほしいこと― 脳卒中は「脳」だけ見ていては危ない

【新人向け】歩行やバランス練習の前に考えてほしいこと― 脳卒中は「脳」だけ見ていては危ない PT臨床

【免責事項】 ※本記事は、理学療法士としての経験に基づく情報提供を目的としており、医療行為ではありません。金融商品、物品についての記載があってもそれらの使用を推奨するというのはあくまで個人の見解であることを明記します。それによって生じたいかなる問題も責任を取りかねます。 ※個別の事例は考慮しておりませんので、実際の診断や治療方針については、必ず主治医や所属施設の専門医の指示に従ってください。 ※本記事は執筆時点(2026年3月)の知見に基づいています。所属組織とは無関係な個人の見解です。

はじめに

脳卒中というと、脳自体のことや、装具を使っていかに歩いてもらおうか、

そういうところに目が向きがちです。

もちろん、それは大切です。

麻痺や高次脳機能を理解すること。

装具を使って安全に歩行練習を進めること。

どちらも、リハビリの中心です。

ですが、臨床では、それだけを見ていると危ない場面があります。

麻痺があれば、

肩関節、股関節、膝関節など、

運動器への負荷は確実に増えます。

そのため、整形外科的な知識も必要になります。

ただ、それはまた別の機会に書きます。

今日はそこではありません。

そもそも、脳卒中になる方は、

高血圧

心疾患

糖尿病

不整脈

といった基礎疾患を持っていることが多い。

まずはここを前提にしたほうが安全です。

歩行練習やバランス練習。

やることはたくさんあります。

一生懸命関わっていると、

「あと少しやりましょう」

「もう少し頑張れそうですね」

若い頃の私は、そう声をかけていました。

でも、今は違います。

慎重になったほうがいい

リハビリの内容は、やろうと思えばいくらでも増やせます。

だからこそ、必要なものを厳選する

この視点が大切です。

準備体操で満身創痍。

いざ必要な運動をする頃には、もう息切れ。

これは、本末転倒です。

血圧はもちろん重要です。

収縮期血圧への配慮は、再発予防の基本です。

ですが、それだけではありません。

上と下の差(脈圧)から、

心臓への負荷を考えることも大切です。

特に、心原性の脳卒中では注意が必要です。

(脈圧については▶︎こちらの記事で詳しく紹介しています
​【臨床tips】「上の血圧」だけでなく、血圧の「差」が負荷量調整に活きる!)

不整脈についても同様です。

モニターが常にあるとは限りませんし、あったとしても見落とすことがある。

だからこそ、脈を実測する習慣が大切です。

カルテで既往歴がない場合でも、「病気がない」とは限りません。

単に、「これまで病院にかかったことがないだけ」という方もいます。

だから私は、あるものと思って評価することをおすすめしています。

今日のまとめ

脳卒中リハビリで、まず意識してほしいのは3つです。

息切れを見る。

脈圧を意識する。

不整脈は実測で確認する。

脳卒中は、脳だけの病気ではありません。

心臓含めた内科的な病気という側面もあります。


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