メモリ価格、どんどん高騰しています。
AI需要の拡大によって、HBMやサーバー向けメモリへの需要が急増し、メモリメーカーの生産配分も変化しているらしい。
その影響もあってか、
「DDR4なんてもう旧規格なんだから、中古なら安いでしょ」
と思って探してみると、これが全然安くない。
Amazonや楽天市場を見ると、中古品でもかなり高い。
パソコン工房やドスパラなども探してみましたが、欲しい条件のものが安く転がっているわけでもありません。
特に困ったのが、
DDR4-3200の16GBメモリ。
DDR4-2666なら中古市場にかなり出てきます。
ところが3200になると、途端に出品数が減る。
しかも、
「じゃあ2666なら激安なのか?」
というと、そうでもない。
そんな状況で、ようやく狙っていたメモリを2枚18,500円で確保できました。
そして最終的には、
32GB → 64GB
への増設に成功しました。
……と書けば簡単なのですが、途中で、
画面がまったく映らなくなりました。
電源は入る。
ファンも回る。
でも画面は真っ黒。
「え、壊した?」
「メモリ挿しただけだよね?」
「このパソコン、結構高かったんだけど……」
これまでにも何度もメモリ増設をしてきましたが、今回はかなり焦りました。
今回は、DDR4高騰下での中古メモリ探しから、「PC壊したかもしれない事件」まで含めた64GB化の記録です。
- 欲しかったのはSamsung「M378A2G43AB3-CWE」
- DDR4-2666は多い。でもDDR4-3200が少ない
- 2万円未満を3回見送って分かったこと
- メルカリで19,800円。Yahoo!フリマを見たら18,500円だった
- 購入直後、出品者からちょっと怪しいメッセージ
- 商品説明には「他のフリマサイトにも同時出品」
- 届いた。いよいよ32GB→64GBへ
- 電源は入る。でも画面には何も出ない
- 「これ、パソコン壊した?」
- 元の2枚に戻したら……映った!
- 「あれ? 今までよりしっかりカチッと言ったぞ」
- 原因はおそらく「半差し」
- 高いPCだからこそ、強く押すのが怖かった
- Linuxで確認。64GB認識!
- 18,500円は高かったのか?
- DDR4-2400 ECC 32GBでも18,000円
- 中古メモリこそフリマサイトが活きる
- 64GBで大型ローカルLLMを遊びたい
- まとめ:最後に必要だったのは「もう一押し」だった
欲しかったのはSamsung「M378A2G43AB3-CWE」
今回増設するPCは、
-
Core i7-11700
-
ASUS H570-PLUS
-
RTX 3060 12GB
-
DDR4-3200 32GB
という構成です。
AI関連の処理やDocker、ローカルLLMなどをいろいろ動かしているPCで、最近かなり使用頻度が高くなっています。
そこで、
「せっかくだから32GBを64GBにしてしまおう」
と考えました。
まずLinuxから、現在使っているメモリを確認します。
sudo dmidecode --type memory
copy
すると、
Size: 16 GB
Speed: 3200 MT/s
Manufacturer: Samsung
Part Number: M378A2G43AB3-CWE
Rank: 1
Configured Memory Speed: 3200 MT/s
copy
と表示されました。
つまり現在使っているのは、
Samsung M378A2G43AB3-CWE
DDR4-3200 16GB
です。
これが2枚入って32GB。
どうせ増設するなら、
まったく同じ型番をもう2枚追加したい。
ここから中古メモリ探しが始まりました。
DDR4-2666は多い。でもDDR4-3200が少ない
「DDR4 16GB」
だけで検索すれば、中古品はかなり出てきます。
ところが中身を見ると、DDR4-2666が多い。
もちろん2666でも容量は増やせます。
特にローカルLLM用途なら、個人的には大まかに、
VRAM容量 > RAM容量 > RAM速度
くらいの優先順位で考えています。
DDR4-2666とDDR4-3200の理論帯域をデュアルチャネルで比べると、おおよそ、
-
DDR4-2666:約42.7GB/s
-
DDR4-3200:約51.2GB/s
です。
確かに3200の方が速い。
しかしRTX 3060 12GBのVRAM帯域は約360GB/s。
そもそもGPUのVRAMとは比較になりません。
だから、
「2666の64GBが圧倒的に安いなら、それでもいい」
とは思っていました。
問題は、
2666も別に安くない。
ということです。
2666と3200の価格差が以前ほど大きくない。
それなのに3200は出物そのものが少ない。
だったら、すでに3200で動いているPCにわざわざ2666を追加して全体の速度を落とすより、
DDR4-3200を揃えたい。
さらに可能なら、
今使っているSamsungの完全同型番を揃えたい。
となりました。
2万円未満を3回見送って分かったこと
実は、しばらく中古市場を眺めていました。
すると、だんだん相場感が分かってきます。
DDR4-3200 16GB×2で2万円を切る出品は、かなり早く売れる。
私はそれまでに3回ほど、
「もう少し安いものが出るんじゃないか?」
「DDR4にこの金額は高いんじゃないか?」
と思って見送っていました。
しかし、ことごとく売れました。
1回なら偶然かもしれません。
2回目も見送る。
そして3回目も売れる。
さすがに学習しました。
これは高値掴みを恐れて延々と待つ価格帯ではない。
少なくとも、2万円を切るDDR4-3200の32GBセットには、すぐ買う人がいる。
しかも最近は、AI需要によるメモリ需要の増加やDDR4の供給縮小など、価格が下がるよりむしろ上がる方向のニュースをよく見かけます。
「もう少し待てば昔みたいに安くなる」
とも限りません。
そこで、
「次に条件のいいものが出たら買おう」
と決めました。
メルカリで19,800円。Yahoo!フリマを見たら18,500円だった
そして今回。
メルカリで、
Samsung DDR4-3200 16GB×2:19,800円
という出品を発見しました。
ただ、そのまま買わずにふと思いました。
「これ、Yahoo!フリマにも出してないかな?」
探してみると……。
ありました。
しかも、
18,500円・送料無料。
そして型番は、
M378A2G43AB3-CWE
完全一致。
これはもう買いました。
32GB分なので、1GBあたり約578円。
何より、
現在PCに入っているメモリと型番まで完全一致する2枚組
という条件が大きい。
これまで3回見送って売れてしまった経験もあります。
今回は迷いませんでした。
購入直後、出品者からちょっと怪しいメッセージ
購入すると、すぐに出品者から、
「本日中に発送します」
との連絡が来ました。
よしよし。
……と思っていたら、突然、
「同じ出品をメルカリでも購入されましたか。」
とのメッセージ。
何のことだ?
私は、
「そんなことはしておりません。どういうことでしょうか?」
と返信しました。
すると、
ほぼ同じ時刻にメルカリでも購入があった
とのこと。
どうやら、私がYahoo!フリマで18,500円の商品を購入したのとほぼ同時に、別の人がメルカリの19,800円の商品を購入していたようです。
出品者からすると、
「同じ人が両方買ったのでは?」
と思ったのでしょう。
実際、私はメルカリの出品を見て、
「Yahoo!フリマならもっと安いかも」
と思って探したわけなので、かなり惜しい推理です。
でもメルカリで買ったのは別人。
商品説明には「他のフリマサイトにも同時出品」
改めて商品説明を読むと、
この商品は、他のフリマサイトにも同時に出品しております。そのため、売り切れにより取引をキャンセルさせていただく場合がございます。
と書かれていました。
なるほど。
だからほぼ同時に2か所で売れてしまったわけです。
とはいえ、フリマサービスにはそれぞれ出品に関するルールがあります。
商品説明に「同時出品しています」と書いておけば何でも自由にできる、という話でもありません。
しかも今回は、
-
Yahoo!フリマで購入成立
-
出品者から購入のお礼
-
「本日中に発送」と連絡
-
メルカリでも購入されたことを出品者自身が説明
-
その後、発送通知
という状態。
私は、
「所有しているPCのメモリと完全同型番なので、このまま取引を継続してほしい」
と伝えました。
そして結局、
商品は発送されました。
よかった。
届いた。いよいよ32GB→64GBへ
数日後、メモリが到着。
もともとの、
16GB×2=32GB
に、
16GB×2=32GB
を追加します。
これで、
16GB×4=64GB。
しかも4枚すべて、
Samsung M378A2G43AB3-CWE
になります。
これまでにもDDR3世代を中心に、何度かメモリ増設は経験しています。
なので正直、
「メモリなんて空いているスロットに挿すだけ」
くらいに考えていました。
PCをシャットダウン。
電源を切る。
コンセントを抜く。
ケースを開ける。
空いている2本のメモリスロットへ新しいメモリを挿します。
カチッ。
よし。
電源ON。
……。
画面が映らない。
電源は入る。でも画面には何も出ない
ファンは回っています。
PCの電源自体は入っています。
でも、
モニターには何も表示されません。
最初は、
「メモリ構成が変わったから、メモリトレーニングに時間がかかっているのかな?」
と思いました。
少し待ちます。
映らない。
さらに待つ。
映らない。
一度電源を落としてメモリを挿し直します。
もう一度起動。
映らない。
また挿し直す。
映らない。
ここから、かなり焦ってきました。
「これ、パソコン壊した?」
今回増設しているPCは、自分にとっては結構高価なパソコンです。
Core i7-11700。
RTX 3060 12GB。
32GBメモリ。
SSDやHDDも積んで、AI関連の環境もかなり作り込んであります。
ComfyUIを動かしたり、Whisperを使ったり、Dockerを動かしたり、ローカルLLMを試したり。
今ではかなり重要なPCになっています。
それが、
メモリを挿した直後から画面が映らない。
理屈では、
「メモリを挿したくらいでPC全体が壊れる可能性は高くない」
とは分かっています。
でも、
さっきまで普通に動いていたPCが、自分が触った直後から真っ暗。
これは怖い。
「高いパソコンなのに……」
「壊したらどうしよう」
「メモリ増設しただけなんだけど」
「何かやらかした?」
と、かなり焦りました。
これまでにもメモリ増設は何度もやってきたのに、久しぶりにPCを触って本気で不安になりました。
元の2枚に戻したら……映った!
そこで一度、追加したメモリを外すことにしました。
元から使っていた16GB×2だけに戻します。
電源ON。
……。
映った!!
これは本当に安心しました。
少なくともPCそのものを壊したわけではなさそうです。
CPUも動いている。
GPUも映像を出している。
マザーボードも起動する。
既存メモリも問題ない。
となれば、
やはり追加した2枚周辺の問題。
ここからもう一度、慎重に挿し直しました。
「あれ? 今までよりしっかりカチッと言ったぞ」
新しいメモリをもう一度スロットへ。
切り欠きの位置を確認。
左右を均等に押します。
そして最後に少し強めに押し込むと、
カチッ!
「あれ?」
今までと感触が違う。
明らかに、さっきよりしっかり入った感じがする。
もしかして……。
今まで半差しだった?
その状態で電源を入れてみます。
……。
映った!!
原因はおそらく「半差し」
結局、おそらく原因はこれでした。
メモリが完全に挿さっていなかった。
見た目では挿さっている。
自分では「カチッ」と入れたつもり。
でも最後のほんの少しが足りなかったようです。
そして今回かなり印象に残ったのが、
思っていたより強く押し込む必要があった
ことです。
これまでにもDDR3世代のメモリ増設は何度もやっています。
もちろん、これはDDR3とDDR4の規格そのものの違いというより、マザーボードやDIMMスロットによる個体差も大きいと思います。
ただ、少なくとも今回のPCでは、
これまで触ってきたDDR3環境より、最後のロックが掛かるまでしっかり押す必要がありました。
これが意外と怖い。
高いPCだからこそ、強く押すのが怖かった
考えてみると、今回半差しになった理由はこれかもしれません。
壊したくないから、強く押せなかった。
メモリの下にはマザーボードがあります。
そこへ上から力を掛ける。
しかも今回は、自分にとってかなり大切なメインPC。
どうしても、
「こんなに押して大丈夫?」
「マザーボード割れない?」
という心理的なブレーキが掛かります。
でも、メモリの向きと切り欠きが正しく合っているのであれば、ラッチが確実にロックされるところまでしっかり挿し込む必要がある。
もちろん、向きが間違っているのに力任せに押してはいけません。
ただ、
「壊したくないから力を入れない」
ことで半差しになり、結果的に、
「壊したかもしれない!」
とさらに焦ることになりました。
なかなか皮肉です。
Linuxで確認。64GB認識!
無事Linuxが起動したので、まず容量を確認します。
free -h
copy
結果は、
Mem:
total 62Gi
copy
64GB認識!
Linux上ではGiB表示などの関係で約62GiBと表示されますが、物理メモリ64GBがきちんと認識されています。
さらに、
sudo dmidecode -t memory | grep -E "Size:|Speed:|Configured Memory Speed:|Part Number:"
copy
で4枚を確認。
結果はすべて、
Size: 16 GB
Speed: 3200 MT/s
Part Number: M378A2G43AB3-CWE
Configured Memory Speed: 3200 MT/s
copy
でした。
つまり、
Samsung M378A2G43AB3-CWE ×4枚
で、
16GB×4=64GB
さらに、
4枚すべてDDR4-3200で動作。
完全に狙い通りです。
これは気持ちいい。
18,500円は高かったのか?
今回、
中古DDR4 32GBに18,500円
とだけ聞くと、
「DDR4なのに高くない?」
と思う人もいるでしょう。
私自身、最初はそう思っていました。
だから3回も見送っています。
ところが実際に中古市場を見続けていると、DDR4-2666ですらそれなりの値段が付いています。
さらにDDR4-3200になると出品自体が少ない。
そして今回のように、
Samsung
16GB
DDR4-3200
UDIMM
M378A2G43AB3-CWE
まで指定すると、さらに選択肢が減ります。
実際、今回私がYahoo!フリマで18,500円のものを買ったほぼ同時刻に、メルカリ側の19,800円も別の人に購入されました。
つまり、
少なくとも2万円弱なら実際に買う人が複数いる。
3回見送って全部売れた経験も含めると、
「もっと安くなるまで待とう」
を続けるより、今回は買ってしまった方がいいと判断しました。
DDR4-2400 ECC 32GBでも18,000円
購入後に中古市場を見ていると、
Micron DDR4 PC4-2400T 16GB ECC ×2=32GB
が、
18,000円
で出品されている例もありました。
もちろんECCメモリは用途が違うので単純比較はできません。
しかし、
DDR4-2400の32GBで18,000円
という出品が存在する中、
今回の、
DDR4-3200
16GB×2
既存メモリと完全同型番
18,500円
という条件なら、少なくとも極端な高値掴みではなかったと思います。
中古メモリこそフリマサイトが活きる
今回改めて感じたのが、
中古PCパーツとフリマサイトの相性の良さ
です。
Amazonや楽天市場、中古PCショップでは高い特定型番でも、個人が突然安く出品することがあります。
今回のように、
「この型番が欲しい」
と決まっている場合は特に面白い。
普段から型番検索しておいて、条件のいい出品が出たら買う。
しかもメモリの場合、もし増設してみて、
「やっぱり64GBもいらなかった」
となれば、また中古市場へ戻すこともできます。
市場価格から大きく外れた金額で買わなければ、手数料や送料などはかかるものの、ある程度出口も考えやすい。
こういうところこそ、フリマサイトが活きると思います。
64GBで大型ローカルLLMを遊びたい
そして今回64GBにした最大の目的。
ローカルLLMです。
GPUはRTX 3060 12GB。
当然、巨大モデルを全部VRAMへ載せられるわけではありません。
ただ、llama.cpp系などではGPUへ載せきれない部分をシステムRAM側へ逃がしながら動かすこともできます。
32GBでも27Bクラスの量子化モデルは動かせます。
でも、OSや他のアプリ、Dockerなども同時に動かすことを考えると、余裕は大きい方がいい。
64GBあれば、
27Bクラスを動かしながら他の処理もする
という使い方がかなり楽になります。
さらに、
70B級の量子化モデルを「とりあえず載せてみる」
という遊びも現実的になってきます。
もちろん速度は別問題です。
システムRAMはRTX 3060のVRAMとは帯域がまるで違います。
だから、
「64GBにしたら巨大LLMが爆速!」
という話ではありません。
でもローカルLLMでは、
「遅いけど動く」と「そもそもメモリに載らない」には大きな差があります。
ホームラボとしては、この余裕が面白い。
まとめ:最後に必要だったのは「もう一押し」だった
今回、
Samsung DDR4-3200 16GB×2を18,500円で購入
して、
32GB → 64GB
へ増設しました。
最終的な構成は、
Samsung M378A2G43AB3-CWE ×4
16GB×4=64GB
DDR4-3200
です。
しかも4枚挿しでも3200 MT/sで正常動作。
結果だけ見れば大成功です。
ただし、その途中では、
「画面が映らない!」
「高いPCなのに壊した!?」
と、かなり焦りました。
これまでDDR3世代を中心に何度もメモリ増設をしてきたので、今回も正直、
「挿すだけ」
だと思っていました。
ところが今回の環境では、これまで触ってきたDDR3のメモリよりも、最後のロックが掛かるまでしっかり押し込む必要がありました。
高価なPCだから壊したくない。
だから強く押すのが怖い。
その結果、半差しになって画面が映らず、
「壊したかもしれない」
ともっと怖い思いをする。
最終的に必要だったのは、
正しい向きを確認して、しっかり「カチッ」と入るところまで押すこと。
たったそれだけでした。
そしてDDR4が安くなるのを待って3回買い逃した末、ようやく確保した完全同型番の2枚。
無事に4枚全部認識された画面を見たときは、かなり嬉しかったです。
64GB、DDR4-3200、完全同型番4枚。
さて。
次はこの64GBを使って、どこまで大きなローカルLLMを動かせるか試してみようと思います。


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