はじめに
「共働きを続けるのが正解なのは分かっている。でも、このままでは壊れてしまうのではないか?」
医療職として働いていると、そんな不安がよぎる瞬間があるはずです。特に人手不足が常態化し、代わりが効かない現場では、個人の努力だけでは限界があります。
今回は、私たちが看護師の妻の退職を決意し、「共働きをやめた」際のリアルな判断基準を共有します。
制度はある、けれど現場は回らない
不妊治療を経てようやく授かった妊娠。しかし、直後に妻は妊娠悪阻(つわり)で入院することになりました。
当時、妻が勤務していたのは小規模な訪問系事業所でした。
-
固定残業制
-
土曜日の固定勤務
-
代わりのスタッフがいない体制
体調が不安定ななかでも、妻は産休・育休までなんとか踏ん張ろうとしていました。しかし、現実は非情でした。職場から告げられたのは、「この状況で続けるのは難しい」という、事実上の退職勧奨。
法律や制度で守られているはずでも、現場の「人手不足」という圧倒的な現実の前では、正論だけでは太刀打ちできない。医療職の共働きは、制度の有無ではなく、結局は「現場の余裕」に左右されてしまうのだと痛感しました。
判断基準は「誰が一番損をするか」
最終的に私たちが共働きをやめる決断をした基準は、非常にシンプルです。 「このまま無理をして続けたとき、誰が一番損をするか?」
-
妻自身の心身の健康
-
お腹の子どもの命
-
家庭全体の心の余裕
これらを天秤にかけたとき、「今は一度立ち止まる(辞める)ことが、長期的に見てプラスになる」と確信しました。
現在は失業手当を活用しながら、3人目の出産も視野に入れて生活を調整しています。確かに世帯収入は減りました。しかし、それ以上に「時間の余裕」という大きなメリットを得ることができました。
予期せぬメリット:小1の壁を乗り越えて
実は、上の子の「小1の壁」も大きな懸念材料でした。学童の空き状況、送迎の工数、長期休みの対応……。下の子の育休明けにこれらをすべてこなせるのか、不安で仕方がありませんでした。
しかし、共働きを一度解消したことで、この壁を無理なく乗り越えることができました。これは、働き続けていたら決して得られなかった「家族の安定」でした。
さいごに
医療職にとって共働きは経済的に合理的です。しかし、「続けること」そのものが目的化し、自分や家族を削り始めてしまったら本末転倒ではないでしょうか。
「やめる」ことは敗北ではありません。その時のライフステージに合った最適な選択肢を選んだだけのことです。一馬力という選択も、家計には不安がありますが、家族を守るための立派な戦略かなと思っています。
同じように「現場の論理」と「理想の生活」の間で悩んでいる方の、一つの参考になれば幸いです。
その他にも生活発信・キャリアの記事を公開中
30代医療職夫婦の子育て・時短家電・生活発信はこちら
理学療法士として・ノートクリエイターとしてのキャリア・仕事術はこちら
全記事一覧はこちら
臨床現場での判断に悩むあなたへ 医療現場では、今回のようなキャリアの判断だけでなく、臨床においても「正論だけでは回らない」場面に多々遭遇します。 私は10年以上の理学療法士としての経験から、新人〜中堅の方が明日から困らないための知恵を体系化して発信しています。
-
リスク管理・急変対応の要点
-
現場で役立つ患者さん・他職種への振る舞いのコツ
興味のある方は、ぜひ他の記事も覗いてみてください。
サイトマップはこちら
この記事がいいなと思ったらスキとフォローをお願いします


コメント